天然石にまつわるショートコラム(第四十一回目)
先週土曜日にLINEで配信したコラムです
第41回目の配信です
紫外線(UVライト)で蛍光、燐光する天然石
天然石の中には、紫外線(ブラックライト、UVライト)で発光し、残光が残らない蛍光や、発光から一瞬〜10数秒、発色が残る、蓄光あるいは燐光の石があります
少し難しいですが、サイエンス(高校の物理学)で説明します
どうやって発光するのかというと、
紫外線を受けると安定状態にある石は、原子のエネルギーレベルを一つ上に上げて、励起状態になります、
しかし、励起状態は非常に不安定なので、元のエネルギーレベルに戻ろうとします、
元の状態に戻る時に、励起状態と安定した状態の差分のエネルギーの光を発します(そのエネルギーは公式E=hνで表されます、h:常数、ν:振動数)、
その差分エネルギーが大きければ、可視光の振動数の大きな光(青色)、小さければ振動数の小さな光(赤色)を発します
可視光の振動数と色の関係は、
振動数小:赤、オレンジ、黄、緑、青、紫:振動数大
ではピンクの振動数は?、
ピンクは赤と紫の光が混じった色です
蛍光、燐光の色(→蓄光で色が変わる場合の発色)と天然石の名前(燐光は名前の前に*印)は次の通り
赤に発色するグループ、
ルビー(&ルビーインゾイサイト)
サファイア
*アラゴナイト(あられ石) ピンクにも発光
ピンクに発色するグループ、
アウイナイト
ミントガーネット オレンジにも発光
*ドロマイト(苦灰石) 黄色にも発光
青に発色するグループ、
*ダイヤモンド
オイルインクォーツ
アンバー
*コールマン石
*重炭酸ソーダ石
*水酸ヘルデル石
*ストロンチアン石
*ジプサム 青緑
*セレスタイト(天青石) 緑にも発光
*燐光カルサイト(方解石) 黄色にも発光
*バライト(重晶石) 黄色にも発光
*フローライト (蛍石)
黄に発色するグループ,
*フッ素燐灰石
ソーダライト(方ソーダ石)
ハンクサイト(ハンクス石)
スキャポライト(マリアライト) →淡いブルー