天然石にまつわるショートコラム(第三十八回目〜三十九回目)
先週土曜日にLINEで配信したコラムです
第38、39回目の配信です
フローライトの産地
フローライトの和名は、蛍石、火にくべると蛍のように光りながら弾け飛ぶ様から命名されました
産出量は、中国が約6割、メキシコが約2割、他にブラジル、アメリカ、イギリス、ドイツで産出されます
イギリスで産出されるフローライトに、ブルー・ジョンと呼ばれる、濃淡のパープルの間に、ブルーとイエローの縞模様が入ります、アンティークコレクターに人気です
中国で産出されるフローライトは、比較的に携行しやすいといわれています
フローライトは、高濃度のフッ素を製造するために、採掘されてきましたが、リサイクルが不可能なため、今まで掘り尽くした結果、埋蔵量が1/4になったと言われており、今世紀中には枯渇すると予測されています
色は、ブルー、グリーン、パープル、イエロー、ホワイトなど様々な色があります
色が2色や3色の層状に見えたり、斑状に見えたりする石があります
希少種として、自然光ではブルーから白熱灯や電球ではパープルに色が変わるカラーチェンジフローライトあは、レアストーンとして人気があります
グレード(品質)は、ふっ化カルシウム(CaF)の内包量に比例して、97%以上が、アシッドグレード、95%以上が、セラミックグレード、85%以上をメタラジカルグレードと言います
品質が高いフローライトの見極め方は、色が濃く、透明度が高く、カラット(重さ)が大きいものを選びましょう
ブラックライトで青く蛍光する仕組み
フローライトに含まれるY(イットリウム)やYb(イッテルビウム)という元素が紫外線を当てられると、運動エネルギと位置エネルギーレベルが上がります、上がったエネルギーは安定するために元に戻ろうとするので、エネルギーの差分の光を放出します(レーザー光線も似たような原理です)
フローライトの弱点
硬さを表すモース硬度が4と頑丈ではありません、4方向に割れやすい劈開性を持ち、劈開性を用いた8面体に割れたものがコレクターに流通しています、また、加工が難しく、大きなペンダントトップに加工されたフローライトは商品価値が高いです
水に弱く、割れやすくなるので注意しましょう